妊娠をすると、口にするものや栄養バランスに過敏になりますよね。
妊娠中に必要な栄養素をとる時の注意点やおすすめの食材、良い摂取方法などをまとめましたので、妊娠中の栄養に不安ならぜひチェックしてみて。
妊娠中に欠かせない6大栄養素とは
妊娠中に欠かせないと言われている栄養素は6つあります。
- 葉酸
- カルシウム
- 鉄
- 亜鉛
- 乳酸菌
- DHA
赤ちゃんのためにも、以上の6大栄養素は気をつけて多めに摂取してあげるように心がけましょう!
コレは注意して!妊娠中に気をつけるべきポイント!
妊娠中は初期、中期後期によって若干の違いはありますが、最低限気をつけなければいけないポイントがありますので抑えておきましょう。
食材によっては悪影響がでる場合も
妊娠中に摂取する食材によっては、感染症によって胎児に影響がでることもありますので「食べても良い食材」「食べてはいけない食材」を把握しておきましょう。
母体が食材によって感染すると、妊娠初期は特に影響が出やすく胎児へ先天性異常のリスクが高まります。(例:風疹など)
妊娠中に摂取を極力控えるべき食材や飲み物があります。
妊娠中のアルコールはNG!
妊娠中にアルコールを摂取すると胎児の発達機能などに障害を及ぼす確率が上がります。妊娠中のアルコール摂取は避けましょう。
カフェインは避ける
妊娠中にコーヒーやお茶でカフェインを多く摂取するのも良くありません。
カフェインを摂取すると母体の血管収縮を引きおこしやすくなったり、赤ちゃんへ栄養が上手く運ばれないなどが危惧されています。
絶対カフェインがNGということではないですが、妊娠中にはカフェインの入った飲み物は1日に1杯までに抑えるのがベスト。(個人差あり。念のため摂取しないのがおすすめ)
カフェインが多く避けたい飲み物[150ml]
ドリップコーヒー 100g
インスタントコーヒー 65g
玉露 180g
ココア 50g
抹茶 48g
ウーロン茶、紅茶 30g
糖質は控えめにする
糖質(糖分)の摂りすぎは体重の増加や妊婦の糖尿病を引き起こしやすくなりますので注意が必要でです。
清涼飲料水や野菜ジュースなども想像以上糖質を含んでいるので、摂取しすぎると妊婦糖尿病のリスクが上がります。
基本的には1日の糖分は15g以下に抑えるのがベスト。(体質による)
チーズは避けるのがベスト
妊娠中はチーズに含まれているリステリア菌に注意しましょう!
非加熱のチーズを食べることでリステリア菌に感染してしまう恐れがあり、流産や早産や、新生児の髄膜炎を引き起こす危険がありますので注意しましょう。
リステリア菌は主に“殺菌処理をしていない乳製品”に多く、妊娠時は加熱処理をしていないチーズは避けるのがベスト。
チーズは、原材料名や内容量の表示と一緒に種類別の表示もあります。「ナチュラルチーズ」となっているものは非加熱のチーズなので、摂取を避けるのが良いでしょう。
生の肉は食べないようにする
妊娠中に火の通っていない生肉を食べると、トキソプラズマという菌に感染する恐れがありますので注意が必要です。
生肉は食べてはいけない食材の代表です。
1985年には33万人のうちわずか一例だったトキソプラズマ感染も最近では増加していると考えられ見直しの時期が来ているとも言われています。
加熱の不十分な肉(馬刺、牛刺、鳥刺、レバ刺、鹿刺、レアステーキ等)に含まれるシストや、土やネコの糞に存在するオーシストが原因で母体に寄生虫血症が生じ引き起こされます。
妊娠中にトキソプラズマに感染すると胎盤から胎児へ感染して発達障害や小頭症になる恐れがありますので注意しましょう。
トキソプラズマ感染予防方法
- 全ての食用肉は良く火を通してから食べる
- 果物や野菜はしっかりと洗ってから食べる
- 生肉や洗う前の野菜に触れた場合はお湯や石鹸でしっかりと手を洗う
- 観葉植物や土を触る場合、ペットの糞の掃除時は手袋をする
ヨウ素
ワカメやコンブ、海藻に多く含まれるヨウ素は摂りすぎると赤ちゃんの甲状腺機能が低下すると言われています。
また、同じく母体にも流産などの危険が出ることも。特に多く含まれているのは昆布。
日本人の食生活では出汁などで昆布は頻繁に使用するので、気づいたら許容量を超えている場合もありますのであまり多く食べてはいけませんので注意しましょう。
妊娠中に摂りたいおすすめ栄養素や食事
ここまでは妊娠中に特に避けるべき食材や成分などを紹介しましたが、妊娠中に進んで摂取すると良いおすすめの栄養素や食事を紹介します。
葉酸を進んで摂取する
言わずも知れたベビ待ち、妊活中に必要と言われている葉酸ですが、妊娠中にももちろん必要です。
妊娠初期の段階では、胎児の細胞分裂がさかんに行われます。この時期は二分脊椎症などの神経管閉鎖障害の発症リスクが高い時期ですが葉酸の摂取によってリスクの予防に繋がります。
葉酸は赤血球を作ったり、赤ちゃんの正常な発育に必須なビタミンB群の一種で新生児障害のリスク軽減に大きな役割を持つ栄養素です。
葉酸は胎児の細胞分裂や成長を促進、胎児の神経管の閉鎖障害のリスクを軽減しますので妊娠が発覚した『妊娠初期』からの摂取が厚生労働省により推奨されています。
ビタミンA
ビタミンAは妊婦の免疫力を高めてくれます。摂取しすぎはNGですので適度に摂取するのがおすすめです。
ビタミンAは体内では作りだけないため、摂取しなければ不足してしまう栄養素です。
細菌やウイルス菌をガードする力を高める効果が期待できます。妊娠中薬が飲めないので、免疫力をキープするのが大切。
ビタミンAは摂りすぎると頭痛や吐き気、めまいなどを引き起こします。反対に不足しても発育不全になりやすいとも言われています。
妊娠中は600~800μgRAEが目安と言われています。(妊娠時期によって摂取目安量は変化します)
鉄分
鉄分は胎児に必要な栄養を送るために不可欠です。
また、分娩時の出欠だったり妊娠中に起こりやすい貧血の予防や改善にも大きく役立ちます。
出産後にも鉄分は母乳を作る(血液が母乳になるから)ために必須で、妊娠中~出産後まで進んで摂取が必要な栄養素です。
ビタミンCやタンパク質と一緒に鉄分を摂取すると体内吸収率が上がり効率がいいのでおすすめですよ。
牛の赤身肉(しっかり火を通してね)や、カツオ、煮干しやレバーなどの鉄分が体内に吸収されやすくおすすめです。
食事での摂取が面倒、難しいという場合は市販の鉄分サプリで補いましょう。(小粒タイプが飲みやすくて苦にならないので続けやすくおすすめです)
小粒の鉄分サプリのおすすめは
カルシウム
カルシウムは胎児の骨や歯などの形成を補助するためにとても大切な栄養素です。
特にカルシウムは“妊娠中期~後期”に不足しないように摂取を心がけなければいけません。
カルシウムは比較的摂取しやすい栄養素で、乳製品や小魚などから摂取できます。
またカルシウム不足は高血圧になりやすく、イライラしたり動悸が起こったりします。
特に妊娠中は「妊娠高血圧症」に注意が必要で、これを予防する意味でもカルシウムの摂取は大切です。
カルシウムは妊婦のストレスやイライラの改善にもおすすめの栄養素です。
妊娠時には1日に900mgの摂取が必要。上限は2300mg。
DHA・EPA
DHA・EPAは主にお魚に多く含まれている栄養素で、母体の血液をサラサラにする効果や糖尿病の発症率の軽減などが期待されています。
また、DHAは胎児とっても必要な栄養素で、脳や神経の発達に必要不可欠です。妊娠中期から積極的にDHAやEPAの豊富な魚を食べることが推奨されています。
魚を摂取する際は、魚に含まれる《水銀》の過剰摂取には気をつけましょう。
水銀を摂取しすぎると胎児の聴覚の発達に悪影響を及ぼす危険があると言われています。
妊娠時の体重管理の落とし穴に気をつけて!
妊娠してまず産婦人科で言われるのが『体重の管理』についてでしょう。
妊娠時の定期検診では妊婦の体重増加のチェックも行います。
通うクリニックやもとの体型などによっても違いはありますが、体重増加の平均目安は8キロまで。
カロリーや塩分の高い食事は急激な体重の増加や母体のむくみを引き起こし、妊娠中毒症を引き起こすこともあるので注意。
日本の妊婦の体重管理に世界が危惧
日本での妊婦の体重管理が厳しいと現在世界から危惧されているという話もあります。
日本は妊婦の栄養状態が低い・好ましくないとされていて、これはダイエット王国であることも大きく影響しているでしょう。
基本的に日本の女性は、運動ではなく食事でコントロールするダイエットをする割合が多く、簡単に食事を減らしてしまいがち。
そのため、栄養のバランスが偏りやすく、食生活が乱れ赤ちゃんに必要な栄養も不足しやすいことが問題視されています。
赤ちゃんに必要な栄養をとるためにママが出来ること
おなかの赤ちゃんのためにしっかり栄養素を摂取したいと常に気にしているママも多いのではないでしょうか?
「少しでもお腹の赤ちゃんに良い食事を心がけたいけどどうすればいいかな?」
“食事+サプリ習慣”
最近ではサプリメントに頼るママも少なくありません。
サプリは大手メーカーの安心して飲めるものが続々と登場しているので、ママにとって必要な栄養を狙って補うこともできるのがメリットです。
特にはじめての妊娠や妊娠初期~中期には流産しないように食事や栄養素に気をつけているママも多いですよね。
食事だけで妊娠時に必要な栄養素をとるのはとても難しく、材料をスーパーで購入して、調理して・・という事がストレスになることもあります。
妊娠時に必要な葉酸はほうれん草などに多く含まれていますが、生で食す以外には水溶性のビタミンなので体内で吸収されずに体外に流れ出てしまいますのでサプリでの摂取が推奨されています。
食事だけで必須栄養素をまかなおうとする、大量に食べなくてはいけないので現実的ではありません。
特につわりがあると栄養不足が心配にもなりますよね。
妊娠中のサプリメントの大切さ
妊娠中にはお気に入りのサプリを見つけて欠かさず摂取するのがおすすめです。
“毎日の食事+サプリメント”を習慣にしてしまうことで、栄養バランスを保った母体をキープしやすくなりますので安心ですよね。
サプリメントを妊活中から飲んでいる場合はそのまま続けるのがおすすめです。赤ちゃんとママの栄養不足に陥る危険性を回避することができます。
体が辛い時は“宅配やネットスーパーを活用”して
妊娠時はつわりや疲れ、ストレスも溜まりやすくママや赤ちゃんにとって大変なことも多い。
毎日の献立を考えたり買い物に行ったり・・料理が苦手だったりつわりがひどい人や腰痛が辛くてキッチンに立っているのがキツイ人もいるでしょう。
ほんの小さな事がストレスの原因になってしまう場合も。
そんなときに先輩ママが活用していたのが宅配サービスや、ネットスーパーです。
最近ではネットスーパーも充実し、これを有効利用することでストレスフルなマタニティライフを送ることが出来るように。
おすすめは生協コープや、ヨシケイ、SEIYUなどご近所スーパーのネットサービスです。
友人ママはヨシケイを利用してとても楽だったと言います。
産後も子育てで忙しくそのまま続けているようですが、もともとメニューが決まっていて(自由にセレクトできる上)レトルトなどとは違い、毎日下処理だけされた(簡単な野菜はされていない)食材が届くので手作り感も満載なんだそう。
食材も新鮮で15分~30分で夕食の調理が完了するようになっています。
料理が苦手なママでも美味しくてバランスの取れた夕食を簡単に作れるのは嬉しいですね。さらに管理栄養士が監修していて栄養バランスもバッチリ!
すべてレシピカードももらえるので材料さえあればその後はカードをみて作れるところもうれしいですよね。
なんと、ヨシケイには赤ちゃん用のおとりわけレシピが毎回ついてくるので、出産後には特に最高ですね♪
毎日の夕飯に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください^^
それぞれの栄養素をもっと詳しく知りたい!
妊娠中はとことん細かい事が気になりますよね。
ここからは、ここまで紹介してきた妊娠中に必要な食事と栄養素をもっと詳しく解説していきます。
葉酸=ほうれん草などの緑葉物に多く含まれています。
葉酸は、ほうれん草の葉から発見された水に溶けやすい(水溶性)のビタミンのこと。
葉酸は妊娠時の胎児の【神経管閉鎖障害】が発症するリスクを低減させることができるとされているビタミンで妊活中〜妊娠中には特にとても大切です。
葉酸は1日に上限の1000μgを超えないように摂取する必要があります。
葉酸を採りすぎたら?
もし葉酸の上限摂取量1000μgを超えて摂取してしまった場合、アレルギー反応としてじんましんがでたり、赤ちゃんにもアレルギー反応が出やすくなるなるなどのリスクが報告されていますので気をつけましょう。
サプリメントなどで葉酸を補う時は1日の目安量を守らなければいけません。
→葉酸が豊富なおすすめのサプリメント
亜鉛の摂取について
亜鉛は妊活中の男性が摂取すると良いというイメージの人も多いかと思います。
しかし、亜鉛は高齢出産障害が不足しないようにつわりを防止する効果があると言われているので適度に摂取しておくと良い栄養素です。
妊娠後に酸味のあるものを欲するのは、母体の亜鉛不足によるものです。亜鉛は、体内の細胞分裂を促す効果があります。
亜鉛は、不足すると骨や皮膚の発育へ影響があったり、母体の免疫力低下、つわりの原因になる場合も。
*亜鉛は妊娠中は1日13mgの摂取が推奨されている大切な栄養素です。
乳酸菌
乳酸菌は、ヨーグルトやチーズなどに多く含まれている栄養素ですが最近では乳酸菌飲料も多く販売されています。
子供のアレルギー体質については、妊婦の腸内環境も影響するとされるとも言われています。
たとえばアトピー体質の妊婦が、乳酸菌を多く摂取した時の赤ちゃんのアトピー発症リスクが低下したとフィンランドで発表されたそうです。
また、妊婦の最大の悩みとも言われるのが「妊娠中の便秘」。乳酸菌は便秘にも効果的です。
妊娠中の便秘で悩んでいる場合は葉酸+乳酸菌を摂取しましょう!
妊娠中の栄養素まとめ
妊娠中と言っても妊娠超初期〜妊娠後期までで、摂取してもいい栄養素は若干変化し、妊娠初期では食べてはいけないけれど後期では少しならOK!という食材も。
本屋さんや妊婦さんのための雑誌(たまひよなど)では、持ち運べるサイズの食べては良いもの、いけないのもリストをゲットできますので、不安な場合は一つカバンに忍ばせておくと安心ですね。
食事での不安を取り除いて、ぜひ元気で健康な赤ちゃんを産んでくださいね♡